1994年12号

会員企業の環境への取り組み(18) -日揮株式会社-

 日揮という会社を紹介するとき、所ジョージと宇宙人のTVコマーシャルを流している会社ですよといえば、思い出す人も多いと思う。

 日揮はエンジニアリング会社である。したがって、同社の地球環境問題への取り組みは、エンジニアリング事業を通 して社会の繁栄と地球環境の保全に貢献していくことにある。

 具体的には、(1)社会の繁栄と環境保全の両立「地球に生きる」、(2)投資計画段階での公害防止技術の組み込み「地球を護る」、(3)資源の利用効率向上による地球資源の保全「地球を伝える」という3つの理念を基軸としている。

 地球環境問題の対応としては、同社の持っている技術を使用して、発生原因の上流と下流での対応を考えている。上流分野での対応は、環境に好ましくない物質をなるべく作らないようにする分野であり、下流分野での対応は、止むを得ず作られてしまう汚染物質を、なんらかの方法で環境に無害な状態に変換する分野である。

 同社が持つ上流分野の技術としては、クリーンエネルギーの開発と供給(LNG、バイオマスなど)、燃料の改善(上流での環境汚染物質の除去)、資源利用効率の向上(省エネルギー、省資源)などがある。また下流分野では、排出ガスからの汚染物質除去(脱硫、脱硝、除塵、脱臭など)、排水からの汚染物質除去、廃棄物の無害化および資源化などがある。

 また、環境関連社外団体活動への協力、シンポジウムなどを通 じた社外発表、展示会への参加などを通して環境技術の啓蒙に努めている。

 

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