1995年8号

IPCC第2作業部会・第4回代表執筆者会議開催

 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)では、本年末の完成をめざして「第二次評価報告書」の作成にとりくんでいるが、第2作業部会では、このほど原稿の政府等査読が終了したのを機に、6月5~9日にアメリカ合衆国・チャールストンで最後の代表執筆者会議が開催され、ワトソン共同議長、塚本共同副議長(通 産省官房審議官)をはじめとする議長団ならびに石谷東大教授、柏木東京農工大教授をはじめとする各章統括執筆者など約100名が参加した。当初からはサブグループAの事務局として地球環境対策部津坂が出席した。

 第2作業部会報告書原稿の政府等査読では、24政府・15組織・90専門家から全部で774ページに及ぶコメントが寄せられたが、今回の会合は、これらのコメントへの対応を主題に、全体会合ならびにテーマ別 会合のかたちで行われた。

 全体会合では、「政策立案者向け要約」への各章からの提供情報を見直し、第1・第3作業部会報告書との整合、今後のスケジュールの確認および各総会にむけての協力要請などがなされた。

 テーマ別会合は、陸地関係(森林、農業、山間部、砂漠、草地等)、水辺関係(海洋、淡水、漁業、氷雪圏等)、社会経済(エネルギー供給、産業、交通 、人間居住、横断的緩和策等)の3分野に分かれて実施され、各章について、統括執筆者から政府等レヴューのコメントの概要および対応予定の説明がなされ、討議が行われた。

 なお、第2作業部会の第二次評価報告書は、8月上旬までに最終原稿が完成され、10月の第2作業部会総会、12月のIPCC総会での審議を経て発行される予定となっている。

 

▲先頭へ