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1994年11月号

会員企業の環境への取り組み(17)
大阪ガス株式会社


 地域および地球規模での環境保全は、エネルギー事業者にとって極めて重要な使命であるという基本理念に基づき、同社は平成4年11月に「環境行動指針」を策定した。

 その内容は、(1)CO2排出量 の抑制・安定化(省エネルギー)、(2)省資源の推進(リサイクル)、(3)地域および国内外の環境改善への貢献、の3項目から成っている。

 (1)の具体的活動例としては、コージェネレーションの推進がある。熱と電気を一緒に作り出すことにより、エネルギーの総合効率を上げ、省エネルギーにつなげようとするものである。現在この分野の主役は、ガスタービン、ガスエンジンであるが、これからの技術としては燃料電池に期待を寄せている。

 (2)の活動としては、掘削土砂・アスファルトの再利用、ガス機器の回収及び再資源化、紙の使用量 削減および回収促進等があげられる。このなかで掘削土砂の問題は、ガス会社にとって特有の問題であり、再利用の拡大に向けてプラントの改良、自治体への適用拡大に向けての折衝等を進めている。

 (3)の活動としては、天然ガス自動車の開発と普及、未来型省エネルギー住宅の建設、および「大阪ガス国際財団」を通 じて海外の環境関連研究へ助成を行っている。

 これらの活動を推進するため、副社長を委員長とする「エネルギーと地球環境」委員会を設置し、長期的視野からの環境施策の策定、各部門の推進状況の点検および必要な助言・勧告を行っている。また現在、環境監査の在り方についても検討を進めている。