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1996年4月号

地球産業文化委員会(大磯合宿)の報告


 平成7年8月に行われた地球産業文化委員会に引き続き平成8年1月26日・27日に大磯プリンスホテルで同委員会を合宿方式で行った。以下はその概要である。

1.出席委員(敬称略・五十音順)

    (委員長)木村尚三郎  東京大学名誉教授
    (委 員)阿比留 雄  日本原子力発電株式会社代表取締役社長
         岩男寿美子  慶應義塾大学新聞研究所教授
         北岡 伸一  立教大学法学部教授
         河野 光雄  内外情報研究会会長
         島田 晴雄  慶應義塾大学経済学部教授
         福川 伸次  株式会社電通総研代表取締役社長

 以上の委員の他、通 商産業省関係者、(財)地球産業文化研究所職員等が同席した。

2.日程

    1月26日(金)

  • ジャパン・ビジョン・プログラム第1部に関する報告(島田委員)と意見交換
    1月27日(土)

  • ジャパン・ビジョン・プログラム第2部に関する報告(北岡委員)と意見交換

  • (財)地球産業文化研究所の活動状況の報告(清木専務理事)

  • (財)地球産業文化研究所の今後の事業テーマの方向性、重要課題等についての討議

3.審議の概要

(1)はじめに、ジャパン・ビジョン・プログラム第1部に関し、島田委員より、

  • 歴史の岐路に立つ日本

  • その長期展望

  • 世界における日本のシナリオ

  • 日本の条件と世界の条件

  • アジアと中国

  • 今、何をなすべきか

等の観点から報告を行い、それをもとに意見交換を行った。その中では、たとえば、中国の国際化あるいは非国際化というシナリオと、日本の充実化あるいは空洞化というシナリオが関連し合っている点など、多岐にわたる議論を行った。

(2)引き続き、ジャパン・ビジョン・プログラム第2部に関し、北岡委員より、同プログラムのレポートの概要として、

  • 戦後外交を振り返る

  • 新しい国際環境

  • 国際秩序の現代と展望

  • 地域秩序の現状と展望

  • 提言

 等の項目がおりこまれることを説明した。また、日米同盟関係に関する考察についても言及し、意見を交換した。

(3)専務理事ならびに職員より地球産業文化研究所の最近の活動状況を報告した後に、木村委員長の司会・総括のもとに(財)地球産業文化研究所の今後の事業テーマの方向性、重要課題等について長時間にわたる討議を行った。以下は、各委員の発言をもとに、骨子の抽出をこころみたものである。

  • 世界的な考え方の枠組みの変化を踏まえるべきこと
    「非合理主義の台頭など、全世界の考えの枠組みが変わろうとしている。西欧の個人主義とは違う哲学、思想も登場している。不透明・不安な状況の中でNAFTA、EU、ASEANなどの共同体をつくらないと生きていけないという状況が今あるのではないか。これからGISPRIの活動の中でもこうした変動の要素を入れてはどうか。」

  • 価値観に関するテーマが重要であること
    「家庭の価値」「精神の問題がこれから重視される。」
    「ジャスティス、公正さの問題。」
    「国が好かれることの基本は個々の人間だ。」

  • サステナビリティーにおける美観・美意識の問題、成熟社会のあり方に関する問題等が考えられること
    「サスティナビリティを、環境とエネルギーと開発だけでなく、もっと知的な部分、感性的な分野、美しさという言葉を含めた概念に広げて考えてはどうか。」
    「美しい成熟社会とは何だという問題提起の仕方はたくさんある。」

  • 人的な交流、技術面 を中心にした地球環境への一層の寄与が今後の日本の課題となること
    「日米間の相互理解にも人の交流がやはり大切だ。」
    「気候変動問題については中国やインドの取り組みが最大のキーファクターだ。途上国に具体的に対策を促進させる上で技術移転、技術の普及が重要だ。」
    「環境の技術、技術開発などをトータルでとらえて考えてみるのも非常にいい。」
    「もっと中東に関心を高めたらどうか。」