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1996年5月号

会員企業の環境への取り組み(23)
富士通株式会社−情報機器のリサイクル−


 昨年秋のウインドウズ95の発売、インターネットの拡大等を契機にして、パソコンの売れ行きが比較的好調である。今回は、このパソコンを含めた情報機器のリサイクルについて、富士通 (株)の取り組みを紹介する。

 富士通では昨年、環境負荷の低減、資源の有効利用という観点から、廃棄される情報機器のリサイクル・システムを稼働させた。その中核となるのがリサイクル・テクノセンターで、このシステム全体の運営、リサイクル情報の一元的管理を行っている。各部門との関係を図に示すと右の図1のようになる。また、ここではリサイクル技術の開発等も行い各部門をサポートしている。

 廃品が集まってくる収集ターミナルは、全国をブロックに分けて13カ所設置されている。実際に廃品を分別 、再利用するリサイクルセンターは、昨年4月に、全国に先駆けて関東地区(子会社富士通 化成が担当)がスタートした。中部・関西地区をカバーするセンターが今年度に稼働する予定で、将来的には全国で4カ所設置する計画である。

 現在の廃製品の回収は、企業ユーザーからレンタルで返ってくるものが主体で、一般 観客のものはまだ手つかずの状態であり、これは今後の課題である。廃製品の回収量 は年間で5千トン強、昨年上期の実績で、製品の回収2.4千トンに対してリサイクル量 1千トンでリサイクル率は41%程度であった。但し、既にリサイクルセンターが稼働している関東地区で見ると、廃製品の量 が約1.1千トン、そのうち0.98千トンがリサイクルされているので、リサイクル率は90%となる。(重量 で見ているため主たるものは金属の外枠等が占める。)リサイクルの内訳は図2の通 りである。

 現状リサイクルされていない残りの10%は、主にPCの外側であり、具体的にCRTとキーボードである。この部分については、プラスチック部とガラス部に分け、前者は再生ペレットにして再利用、あるいは燃料としてのサーマルリサイクル、後者はガラスとしての再利用を検討中である。また、回収した部品をそのまま再利用するリサイクルパーツセンターという構想も検討されている。

 今後の課題としては、やはり一般 ユーザーの回収システムをどうするかという点が挙げられる。この部分については、一企業では限界があり、社会全体の中でどのようなシステムを選択していくのか、その中で企業としての役割を果 たしていきたいとしている。