地球環境
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第9回CDM理事会会合 参加報告書


2003年6月7〜8日 ボン・ドイツ
2003年6月10日
文責:蛭田伊吹


1 運営機関の信任(agenda item 2(a))

  CDM信任パネル(CDM-AP)のJohn Kilani議長(南アフリカ)及びOleg Pluzhnikov副議長からCDM-APの活動について進捗状況が報告された。現在申請されている15件のAE(ヨーロッパから8件、日本から6件、アジアの非附属書I国から1件)はそれぞれ異なる段階において検討が進められており、その他近々新しく4件(内2件は非附属書I国)の申請が行われる予定であることが発表された。又、改訂された信任チーム(CDM-AT)に対する委任事項(Annex 1)が提出され採択された。

  セクトラル・スコープに関しては、そのリストについてまだ改訂を行わないことを決定し、方法論及び/又はプロジェクトのカテゴリーリストが作成されてから、どのセクトラル・スコープとリンクさせるか等について議論されることとなった。この件に関しJean- Jacques Becker Methパネル議長(フランス)は「農業」もスコープのリストに加えることを提案した。又、CDM-APは、セクトラル・スコープ毎のAEの信任を認める提言を提出し採択された(Annex 2)。このことにより、AEは申請しているすべてのスコープにおいてウィットネスを行っていなくても、一部のスコープにおいて十分にデスクレビュー、オンサイト評価、ウィットネスを行ったとCDM-APに認められればそのスコープにおける信任を理事会に提言してもらうことが出来、理事会で正式に信任されれば、そのAE(DOE)に有効化等を審査してもらったプロジェクト活動は正式に登録されることが可能となる。

2 ベースライン方法及びモニタリング計画(agenda item 2(b))

  CDMEB08において、Methパネルは、CDM-PDD(プロジェクト設計書)のVersion01改訂や、(a)承認済みの方法論にラベルをつけるスキームの開発、(b)新/承認済み方法論のCDMプロジェクト活動への適用に関する提案書について検討を行うよう要請したが、Becker Methパネル議長は報告の中で、提出されたベースライン及びモニタリングに関する方法論の検討に時間のすべてを費やしたためそれ以外の問題については検討できなかった旨を説明した。Stehr CDM理事会議長は、まず当事項に関して総論的に意見交換を行ってから、申請された個別の新方法論について検討を行うこととした。

総論

 総論的な意見交換で、Becker氏はパネル及び専門家が行った評価プロセスやランキング・カテゴリー(A:承認又はMethパネルによる簡単な変更にて承認できるもの。B:プロジェクト参加者がPDDのAnnex3を書き直すことによって承認できる可能性のあるもの。パネルによる提言が提出されるまでに新たなデスクレビューは不要。C:根本的に認められないもの。PDDのAnnex3を書き直すことで再提出は可能だが新方法論(PNM)として提出する必要あり。)の説明を行った後、学んだ点や問題点を挙げた。  

  学んだ点は以下の通り:
  プロジェクトを評価しているのではない点(プロジェクト評価と方法論の評価に混乱が生じている点)
  Methパネルにとっての時間的制約(担当メンバーを2名指名する時間・提言をまとめる時間)
  プロジェクト参加者からのフィードバック(パネルメンバーの作業に対するフィードバックを得るべきか、提言に対するフィードバックを得るべきか。)
  CDM-PDDの改訂の必要性(方法論のデザインに関する基本的なDecision Tree(どのようにアプローチを選択し、それをどう正当化するのか、新方法論の決定方法・説明方法等)
 又、問題点は以下の通り挙げられた:
  方法論を説明する場所の混乱(PDD本文ではなくAnnex3に方法論に関するすべての情報を記載しなくてはならない。)
  ドラフティングの質(不明解で不要な記載の排除)
  未定義の用語の使用(投資、環境追加性、等)
  ベースライン方法論とモニタリング方法論のリンク(未検討)
  方法論の適用範囲、考慮すべき詳細さのレベル、方法論の統合及びリンク、AE/DOEによる意思決定の首尾一貫性(未検討)
 特に追加性に関しては、ベースラインはただの数値ではなくシナリオも提示すべきであり、なぜプロジェクト活動がベースライン・シナリオに追加的であるかを十分に説明し正当化する必要があると述べた。又、べースライン排出量の事後モニタリングについて、ベースライン(実際には起こっていない)をモニタリングするというコンセプト自体に懸念が表明された。その他、発電に関しては水力がdomain gridsである場合に水力をoperating marginから外すことの正当性を検討する必要があることも述べられた。

 それに対し、岡松氏は、1)理事会の役割、2)事後排出量算出の有効性(事業者に事前か事後か、自ら選択する余地を与えるべき)、3)データの選択(途上国におけるデータの不正確性や、IPCC SARのデータを使用することを定めたCOP3の決議に関する考察)、4)再提出の手順(C評価の場合、fast trackのメソッドが存在しても良いのではないか)、5)理事会及びデスクレビュアーの責任(C評価される前にプロジェクト参加者との対話の有無、)及び6)追加性の6点について意見を述べた上で、Methパネルに、それぞれの方法論を評価するのではなく、それらの共通性を重視したベースラインの標準的方法論を開発することを提案した。

  Georg Borsting氏(ノルウェー)は、新方法論の承認に対する甘い期待について戒めた上で、そのような誤解を与えてしまった理事会のやり方にも問題があった可能性について述べた。更にプロジェクト参加者へのメッセージを明確にするためにPDDや専門家レビューフォームの改訂の必要性を示唆した。又、Methパネルが必ずしも方法論を受け取った次のEB会合に提言を提出しなくても良いこと(提言の質を重視)や理事会メンバーにとって2週間で全提言を読み込むことの時間的制約を指摘し、手順の見直しを求めた。又、デスクレビュアーの質の格差も指摘した。

  その他、John Ashe氏(アンティグア・バブーダ)は、用語の定義やプロジェクトのtemplate等を含む方法論のハンドブックの必要性を指摘し、Kilani氏は申請された新方法論を承認するボトムアップ方式ではなく、今まで提出された方法論の評価を利用してトップダウン方式での方法論リストを作成することを提案した。その他多くのメンバーが発言したが、全体としては、方法論の承認とプロジェクトの承認を混同している点と時間的制約についてはコンセンサスが得られていた。

  Stehr 議長は以上の議論をまとめ、今後どのようにより標準化された方法で方法論の問題に取り組むか(今までボトムアップで検討を行ってきたが、どこでトップダウンの方法と融合させるか)、どのようにプロジェクト参加者を誘導し、どのようにMethパネルとの対話を可能にするかについて検討することとし、メンバー全員でAnnex 3(方法論事項に関するさらなる説明)及びAnnex 4(方法論の検討及び提出に関する手順の修正)に合意した。又、Methパネルには、次回会合までに1)既に作成したフォーム(F-CDM-NMex及びF-CDM-NMmp)の見直し、2)CDM-PDDの改訂、3)プロジェクト活動に追加性があることを照明する方法を方法論の中でどのように示したらよいかについてのガイダンス、方法論の説明ガイダンス、及びアプローチ選択の正当性を証明するためのガイダンスの作成を要請した。更に、プロジェクト参加者とMethパネルとの対話については次回会合までに理事会メンバーで手順案を検討し、それまでは事務局を通して対話を行うことを決定した。

Annex 3 方法論事項に関する更なる説明

A. 新方法論を作成する際のプロジェクト参加者に対する更なる説明
1. ベースラインを作成する際従うべきステップ(Decision Tree)
2. ベースライン及び追加性について
3. 提案の質について
4. 提案の記載場所について(Annex3及び4にすべてを含める)
5. 重複の回避について
6. 必要データとその出典について
7. 方法論の名前について

B. 発電CDMプロジェクトのベースライン方法論の説明
1. 事後データによるベースライン排出量の算出について
2. Hydro-dominant gridsケースにおいて水力をoperating marginからの除くことの正当性について

C. 提言を作成する際のMethパネルに対するガイダンス
1. 申請された新しい方法論の短いサマリーの作成
2. 評価の理由に対する詳細な説明
3. 評価の首尾一貫性の重視
4. 方法論がどのような他のプロジェクトにも当てはまるのかをベースとした提言及びその説明

Annex 4 方法論の検討及び提出に関する手順の修正

新方法論の提出締め切りをMethパネル会合の5週間前から7週間前に早める
方法論を検討するパネルメンバー2名には、提言案作成のためにもう一日費用を払う。
デスクレビュアーの選択期間を5日間から7日間へ延長。

個別の申請方法論について


Backer氏は提出された28件の方法論(14ベースライン方法論、14モニタリング方法論)を3つのグループに分類した。(ベースライン及びモニタリングは切り離して考えることができないことから、ペアで検討していくこととなった。)
分類は以下の通りである:
  Landfill Gasに関する方法論(3ペア)
Durban Landfill-Gas-to-Electricity Project
Nova Gerar Landfill Gas to Energy Project
Salvador da Bahia Landfill Gas Project
  Electricity Generationに関する方法論(6ペア)
Building Margin
Operational Margin
Combined Margin
System average
  その他
V&M do Brasil Fuel Switch Project
Construction of New Methanol Product Plant
HFC Decomposition Project in Ulsan
AT Biopower Rice Husk Power Project
FELDA Lepar Hilir Palm Oil Mill Biogas Project (文書が不十分であったため未検討)
 以上の分類に従って一件ずつ検討が行われた。各方法論を検討した際には、パネル及び理事会の1)承認するかどうかの決断基準の首尾一貫性、2)プロジェクト特定の問題の指摘(方法論としての適用性ではなく個別プロジェクトに対する意見)の取り扱い、及び3)理事会が決断を延期しパネルに再検討を要請すること、の3点について繰り返し懸念が表明された。しかし、これら問題点については現時点では解決方法が見つからないため、今後の経験をもとに更なるガイダンスを固めていくこととなった。

  又、NM0008についてパネルがランクについて合意できなかった理由のひとつは、この方法論がCDM-PDD Annex 3にCERUPTガイドラインを利用していた点が挙げられる。つまりこの方法論をパネルがCと評価するとCERUPTガイドラインを同時に否定したように受け取られるのではないかという懸念によりコンセンサスが取れなかったのだ。しかし、CERUPTはあくまでも外部資料であることから、理事会でCと判断してもCERUPTには関係ないということで最終的には合意された。

  各方法論の承認に関する理事会の最終的な判断は以下のとおりである。各方法論の提出者(プロジェクト参加者)が考慮すべき内容は、CDM理事会の公式サイトに掲載されている提言を参照のこと。
http://cdm.unfccc.int/EB/Panels/meth/PNM_Recommendations/index.html

  なお、提言の中に"Required changes"という部分があるが、それは問題点の一部をハイライトしているに過ぎず、再検討する際には提言のすべてを見直す必要がある。
方法論番号 Metパネル評価
(Baseline/ monitoring)
CDM理事会評価
NM0001 B/B B
NM0002 C/C C
NM0003 C/C C
NM0004 B/B B
NM0005 B/B B
NM0006 C/C C
NM0007 A/B B
NM0008 B or C C
NM0009,0014,0015 C/C C
NM0010 B/B B
NM0011 C/C C
NM0012 B/B B
NM0013 未検討 未検討

3 CDMプロジェクト活動の登録に関する事項(agenda item 2(c))


 CDMEB08において、Georg Borsting氏、Chow Kok Kee氏(マレーシア)、及びAbdelhay Zerouai氏(モロッコ)はCDMプロジェクト活動登録に関するドラフトを検討し、(a)CDMのあり方及び手順(CDM M&P)パラ41におけるレビュー手順、(b)有効化報告書の様式、登録様式を含むCDMプロジェクト活動登録の手順について改訂版ドラフトを作成するよう要請された。3氏は要請に従い以下の3つの文書を作成し、CDMEB09 にて提示した。
  (i) Procedures for registration of a proposed CDM project activity (Annex 5)
  (ii) Procedures for review as referred in para. 41 of the CDM modalities and procedures (Annex 6)
  (iii) Draft procedures on public availability of the CDM PDD and for receiving comments as referred to in Paragraphs 40 (b) and (c) of the CDM modalities and procedures (Annex 7)
 理事会ではそれぞれのAnnexが検討された。まずAnnex 5(元Annex 3)に関しては、Kilani氏より多くの重複があることが指摘されかことから若干文章が修正された他、手続きをより簡略化させるために2つのフォーム(登録フォームF-CDM-REG及び有効化フォームF-CDM-VAL)を1つにまとめる作業が行われた。なお、元Annex3のフットノートは削除された。

  Annex6(元Annex 5)に関しては、元パラ9が削除され、新パラ11、20及び21について訂正が行われた。特にパラ21(レビューを行った場合のコスト負担)に関しては、レビューの結果DOEに非があり登録が却下された場合にはDOEがレビューにかかった費用を負担することと決定された(事務局による費用の大まかな予測は4500〜5000ドル)。しかし、この件に関しては今後の経験によって見直される可能性がある。パラ20に関しては、DOEのパフォーマンスとスポットチェックの発動の関係が理事会メンバー間で誤解を招いたことから訂正された。Annex6(元Annex 5)に関してはCDMEB08でも既に検討されたことから特に訂正はなかった。以上3つのAnnexはすべて採択され、これでプロジェクト活動に登録に関するすべての手続きが整ったこととなった。

4 CDM登録簿(agenda item 2(d))

  CDMEB09では、Lu Xuedu氏(中国)及びSushima Gera氏(カナダ)両氏からはSBSTAで進行中の登録簿に関する検討状況が報告され、UNFCCC事務局からは、CERを発行するCDM登録簿開発作業について報告された。CDM登録簿開発にあたっては、以下2つのオプションが提示された。
オプション1
2003年11月の登録簿システム間におけるデータ交換基準仕様の完了を経て、2004年10月に「トランザクション・ログ」の開発が終了するまで、CDM登録簿の開発を延期する。
オプション2
「トランザクション・ログ」の開発完了を待たずに、暫定的なCDM登録簿を開発し、その中の暫定的な口座(附属書T国、非附属書T国)に暫定的なCERを発行・記録する。ひとたび、「トランザクション・ログ」が運営を開始すれば、マラケシュ合意に沿った審査を受けて正式なCDM登録簿及びCERとなる。
 この2つのオプションについて、多くのメンバーはいつ最初のCERが発行されるかによって選択されるオプションが異なることを述べた。又、各国の国家登録簿にCERを移す場合にはどちらにしてもトランザクション・ログが必要なことから、CDM登録簿内にどのような形で置いておくか等も話し合われた。Stehr議長は、既に開始されているプロジェクトが登録されればすぐにCERは発行されること(2004年末には発行しているべきであると述べた。)、及び予算等を考慮して、オプション1を選択しCOP9と同時に開催されるCDMEB12までに事務局にプログレス・レポート及び開発スケジュールを作成するよう要請し、合意された。なお、オプション1といえども、すぐに開発作業は開始される。その他、各国及び各団体にはCDM登録簿の開発に関するインプット(機能及び技術の指定やシステムのプログラミングコード等)を求めることとなった。

5 SBSTAとの協調方法(agenda item 2(e))

 Eduardo Sanhueza氏(チリ)より、吸収源CDMに関する交渉の進捗状況について口頭報告が行われた。今後も同氏及びMartin Enderlin氏(スイス)に交渉をフォローしてもらい理事会で報告するよう決定された。

6 その他(agenda item 3)


【スケジュール】

 2003年7月〜12月に行われるCDM理事会会合のスケジュールが決定された(Annex 8)。次回の会合のアジェンダ(Annex 9)については7月1日までにコメントを受け付けており、オブザーバーは7月7日までに登録を行うこと。
会合 日程 場所 新方法論の提出期限
CDMEB10 7月28〜29日 ボン 5月29日
CDMEB11 10月6〜7日 ボン 7月16日
CDMEB12 11月27〜28日 ミラノ 9月10日(予定)

【理事会メンバーについて】

 CDMEB09では、辞任したTuiloma Neroni Slade氏(サモア:AOSIS/小島嶼国連合)の代理としてノミネートされたDensa M Solofa氏(サモア)が正式に信任された。又、同じくCDMEB08で辞任したFilho氏(ブラジル:ラテン・アメリカ及びカリブ地域代表)の代理に関しては、来週に正式なノミネーションが決定することから次回の会合にて信任を行うこととなった。

サイドイベント:CDM理事会の結果に関するQ&Aセッション (2003年6月9日)

CDM理事会に関するQ&Aセッション(サイドイベント)では、Stehr CDM理事会議長によってCDMEB09の結果に関する大まかな説明が行われた後、イベント参加者から質問を受け付けた。質問はほぼすべて方法論の承認についてであり、承認されなかった理由や、どのようにしたら良いのか更なるガイダンスを求める傾向が強かった。質問の内容については以下のとおりである(一部)。

Q1

Bにランクされた方法論はデスクレビューなしでMethパネルの再検討を受けることとなっているが、新しい情報である限り、公開しパブリックコメントを受け付けるべきなのではないか。
A1 正式にパブリックコメントの期間は設けないが、当然公開するのでパブリックコメントは随時受け付ける。

Q2

Bにランクされた方法論のタイプを教えて欲しい。またそれらが承認される時期はいつ頃か。
A2 6月26日以前に再提出されればCDMEB10にて評価することが出来ると思われるが、それが必ずしも承認されるかどうかはまだ分からない。(タイプについては上記2.「ベースライン方法及びモニタリング計画」を参照。)

Q3

Cにランクされた方法論の共通点は何か。
A3 どれも根本的な問題があり、特にプロジェクトが追加的であるということを証明する方法が方法論の中で提示されていなかったことが大きい。

Q4

Cにランクされた方法論の詳しい説明をして欲しい。
A4 (詳しくは各方法論に対する提言を参照)
NM0002:提案の中で、当方法論がこのプロジェクト特有のものであることを述べているとともに、何故当方法論が最適なのかを証明できていない点、並びにデータ(情報)不足である点。又、このプロジェクトの開始日を特定する要素がない点。
NM0003:データ不足及びデータの出典が明記されていない点。
NM0006:どのようにこのプロジェクトが追加的なのかを証明するのか、その方法が書かれていない点。
NM0008:Annex 3に他の文書への参照を求めていた上に、何故そのガイドラインを利用したのかその証明が出来ていなかった点。
NM0009・0014・0015:追加性を方法論の範囲の外としていた点。又、Annex3及び4の中にすべての必要な情報を記載していなかった点。
NM0011:追加性について十分に説明がなされていなかった点。

Q5

方法論に関する議論なのか、プロジェクトに関する議論なのか、CDM理事会の中での混乱があったように思われる。このような問題に対して更なるガイダンスが必要なのではないか。又、ボトムアップ方式とトップダウン方式を融合させるのが良いと思うがどうだろうか。
A5 理事会もプロジェクト参加者も両方とも混乱している部分があった。しかし今回承認しなかったからといってその方法論を却下しているわけではないことを理解して欲しい。更なるガイダンスは今後提示していきたい。

Q6

手続きを更に明確化する必要があるが、そのために何か行っているか。
A6 アプローチの選択方法及び選択したアプローチの正当化についてDecision treeを作成した。又、追加性の説明方法に関する更なるガイダンスもMethパネルに検討してもらい次回までに提案してもらう予定。

Q7

追加性については政治レベルの問題だが、理事会(及びMethパネル)ではどのように判断するのか。
A7 理事会は政治的でもあり技術的でもあるハイブリッドな組織であるので、パネルの技術的な意見を聞きつつ判断している。

Q8

OEのgeographical representationに問題があるのではないか。
A8 非附属書I国からの申請が1件しかないのは問題ではあるが、近々新たに2件非附属書I国からの申請が行われる予定なので、若干は改善されると思われる。非附属書I国のOE申請については、申請費用の面で優先されている(CDMEB06での議論)。

以上