地球環境
メニューに戻る


第7回CDM理事会会合
報告書(概要)

2003年2月16日
文責:蛭田 伊吹
   高橋 浩之
1) 新議長及び副議長の選任
  2002年議長   John W. Ashe氏(アンティグア・バーブーダ)
 → 2003年議長  Hans Jurgen Stehr氏(デンマーク)
  2002年副議長 岡松 壮三郎氏
 → 2003年副議長 Franz Tattenbach Capra氏(コスタリカ)
    * 任期は2004年の最初の会合まで


2) OEの信任関連について
CDM-AP活動の現状:
CDMEB06後、新たに4社よりOEの申請を受領。(アジア・太平洋地域から2社、内1社は日本のプラント協会と思われる。もう1社は非附属書I国からの申請。その他2社は西ヨーロッパ及びその他地域より。)
CDMEB06までに申請していたOEについては、デスクレビュー作業中。次回のCDM-AP会合の際に数社についてはデスクレビューの報告書の検討を行う。
引き続きCDM-ATに加わることが出来る専門家(特に途上国から。)を募集中。なお、CDM-ATの委任条項は現在改訂中にて、CDMEB08(2003年3月19〜20日)までに理事会に提出予定。
申請するOE(Applicant Operational Entity;以下AOE)の申請用紙の改訂を行う可能あり。
CDM M&P Appendix A「DOEの信任基準」を現在検討中。
(OEのvalidation作業をwitnessする場合に、プロジェクト活動の新方法の承認プロセスも確認する必要がある。)

理事会による決定事項及び今後
「CDM理事会によるOE信任手順」改訂版(Annex2参照)に合意。
AOEの名前をUNFCCCサイトに掲載(※1)。
事務局は信任関連にかかる固定費用及び可変費用に関する覚書をまとめる。
プロジェクト活動において新しい方法をプロジェクト実施者が提案した場合、DOEは文書が揃っているかを確認後、理事会にレビューと承認の権限を委ねる。理事会が新方法を承認した後、初めてDOE(最初に同文書を確認したDOEでなくても良い)はプロジェクト活動の有効化(validation)作業を開始できる。
※1 すでにUNFCCC-CDMウェブサイト(http://62.225.2.22:8080/CallForInputs)に公開済み。


3) ベースライン及びモニターリング方法について
理事会による決定事項及び今後:
CDM-PDDの用語集(Glossary)について合意(Annex4)。
CDM-PDD version 01、SSCの簡素化された方法論の指標的リスト(Indicative report)、デバンドリング回避措置(順番にAnnex 5、6、7)について合意。SSC M&Pの一部として組み込まれることとなった。なお、今後もSSCの新しいカテゴリーや修正などの提案を受け付けており、年に最低1回は見直しが行われる。
CDM-PDD version01及びSSC-PDD version01はCDMEB08で再び2つの整合性等について検討される。


4) CDMプロジェクト活動の登録について
理事会の決定事項及び今後:
CDMEB08までに、Borsting氏(ノルウェー)、Kok Kee氏(マレーシア)、及びZerouali氏(モロッコ)によってレビュー手順を含むCDMプロジェクト活動の登録に関する問題についてのドラフトペーパーが作成される。


5) SBSTAとの協力につい
理事会の決定事項及び今後:
吸収源CDMに関する作業についてはEnderlin氏(スイス)及びSanhueza氏(チリ)が、登録簿に関する作業についてはGera氏(カナダ)及びLu氏(中国)がフォローすることとなった。


6) その他
理事会規約に関しては今後も検討を続けていく。
CDMEB08は3月19〜20日にボンにて開催される。(20日午後はオブザーバーに対し非公式な説明会が行われる。)アジェンダに対するコメントは2月20日まで、参加登録締め切りは2月27日まで。
辞任した理事会代理メンバーのAl Sunaid氏(サウジアラビア)のに代わるメンバーはまだ決定しておらず、Tattenbach副議長によって候補が挙げられることとなった。
E-mailによる公式な情報通信機能の設立についてCDMEB08で事務局にその進捗状況を報告してもらう(※2)。
理事会、CDM-AP、Methパネル、CDM-ATを対象としたジョイントワークショップがCDMEB08と同時期にボンで開催される。ワークショップは録画され、他の専門家のトレーニングに活用される。(ワークショップの暫定アジェンダはAnnex 3参照。)
理事会及び理事会で設立されたパネルの議長及び副議長には、任期期間中においてパネルメンバーの費用と同等の一時金が支払われる。
※2 すでにUNFCCC-CDMウェブサイト(http://62.225.2.22:8080/CDMNews/)にて申込受付け開始済み。


参考:
1)Annex の内容(すべてCDM公式サイトからダウンロード可)
Annex 1:有効化の際にプロジェクト参加者から新方法が提示された場合の対処方法
Annex 2:CDM理事会によるOE信任手順 改訂版
Annex 3:ジョイントワークショップのアジェンダ(2月4日付暫定版)
Annex 4:CDM-PDDの用語集
Annex 5:SSC-PDD
Annex 6:SSCの簡素化された方法論の指標的リスト(Indicative List)
Annex 7:デバンドリング回避措置について
Annex 8:2003年理事会会合スケジュール
  (EB09までのみ決定 4月25〜26日、ボン)
報告書未編集版(Unedited version、1月21日付)がCDM理事会第7回会合後にUNFCCC-CDMウェブサイトに公開されていたが、本文書はその後公開された報告書最終版(2月4日付)に基づくものである。
文中の理事会メンバーの出身国名はGISPRIで挿入。

以上