地球環境
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第10回CDM理事会 検討事項
2003年7月28〜29日 ボン・ドイツ

2003年7月22日
文責:蛭田 伊吹
1) OE信任について
CDMEB09以降新たに申請されたOEは1社あり、現在アジア・太平洋地域から7社、西ヨーロッパ及びその他地域から9社の計16社がAEとして登録されている。(なお、非附属書I国は1社のみ。)16社中7社は、現在、施設内の外部評価の調整が行われている。
CDMEB10では、CDM-AP議長による進捗状況の報告、事務局による信任手順にかかる可変・固定費用に関する報告について検討する。

2) ベースライン及びモニタリング計画の方法論について
Methパネルは、以下の事項を検討するようCDMEBから要請されており、それぞれに対してパネルの第6回会合で検討を行った(→の後が検討結果)。
1. 新方法論がMethパネルで検討された後プロジェクト参加者にフィードバックするか否か、又どのように行うかについて
→手順草案作成済み(Annex 1)。
2. デスクレビュアー及びMethパネルの提言を記すフォーム(F-CDM-NMex及びF-CDM-NMmp)の見直し
→改訂案作成済み(第6回Methパネル会合報告書Annex 1&2参照。)
3. CDM-PDDの見直し
→第7回Methパネル会合までに検討し、CDMEB11にて提言する。
4. 方法論でプロジェクトが追加的であることを示すガイダンス
→追加性とは、CDMとして登録されなければプロジェクトが実施出来ない状況のことをいい、ベースライン方法論はプロジェクトがベースラインシナリオと異なるかを検証できることとする。(第6回パネル会合報告より)
→その証明方法としては、フローチャート、質問リスト、他の潜在的オプションの定性的・定量的評価、障壁の定性的・定量的評価、ないしCDMプロジェクトのようなタイプのプロジェクトが通常では行われていないことを証明する手段が挙げられている。(第6回パネル会合報告より)
5. 方法論の説明方法とアプローチ選択の正当化に関するガイダンス
→アプローチは重複している部分も多いが、一番近いと思われるアプローチを選択しなくてはいけない。なお、追加性を証明するアプローチとは異なるアプローチを選択しても良い。
その他、個別方法論が4件検討された。Methパネルの提言によると、再提出されたNM0004及びNM0007はA評価、新しく提出されたNM0016はB評価とされた。前回未検討だったNM0013は十分な情報が提供されていないとされ、提出されている部分のみに関するMethパネルの非公式意見は既にプロジェクト参加者に伝えられている。(個別法方法論の詳細は、CDMEBのサイトを参照。)
CDMEB10では、以上のそれぞれの事項について検討し、方法論については承認するか否かについて判断を下す。

3) SBSTAとの協力について
吸収源CDM及び登録簿のウォッチ体制は従来どおり。
以上の2つ以外にもSBSTAと協力すべき議題がある否かについて、SB18にてSBSTA議長とCDMEB議長が協議し、CDMEB10まではChow Kok Kee氏(マレーシア)がウォッチすることとなった。CDMEB10では、同氏から当議題について報告がある。また理事会はCDMEB10以後も同氏が当役割を続けることを推薦する。

4) COP9に向けた提言
CDMEBの規約について変更があれはCOP9にむけて提言を作成し合意する。
2002年11月2日〜2003年7月29日までの活動について記したCDMEB第2年次報告書草案(Annex 2)について合意する。(7月30日〜COP9までの活動については口頭報告となる。)

5) CDMEBメンバーの交替
Tuiloma Neroni Slade氏(AOSIS)の辞任に伴い、CDMEB09にてDesna Solofa氏(サモア)がSlade氏の残りの任期を務めることが合意された。
Gylvan Meira Filho氏(ラテンアメリカ及びカリブ地域)の後任については検討中。

第6回Methパネル会合の結果及び個別方法論の評価提案の詳細は以下を参照。
http://cdm.unfccc.int/EB/Panels/meth/index.html

以上