地球環境
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CDM理事会第18回会合 結果概要
2005年2月23-25日 ドイツ・ボン

2004年3月4日
文責:蛭田 伊吹

1. 2005年理事会メンバーについて
  EB18では、議長と副議長が決定:
  議長:Sushma Gera氏(カナダ)
  副議長:Xuedu Lu氏(中国)


2. CDM信任パネル(CDM-AP)の活動
  今回信任され、暫定指定されたOE候補:
  JACO CDM Ltd.(旧JACO)→スコープ1,2,3
  TUV Sud→スコープ13,15
  SGS UKLtd.→スコープ1,2,3
  Indicative letteri が発行されたOE候補:
  JACO CDM Ltd.
  KPMG Sustainability B.V.
  Spanish Association for Standardization and certification (AENOR)
  RWTUV system (RWTUV)
  Lloyds Register for Quality Assurance (LRQA)
  追加スコープに対してIndicative letterが発行されたDOE:
  DNV→スコープ15
  申請を取り下げたOE候補:
  Nexant Inc.
  なお、小規模CDM(SSC)はDOEしか有効化審査及び登録申請できないが、複数のスコープにまたがるSSCの場合は、それらのスコープすべてにおいて信任されているDOEを利用しなければならないことが確認された。


3.ベースライン及びモニタリング計画の方法論
  新方法論の承認について
新方法論 詳細
承認
NM0040
NM0048-rev
スコープ4。2つの適用性及びステップが類似していることから、再フォーマットし統合方法論とする。
NM0042-rev スコープ3。Annex 1参照
NM0061 スコープ5。Annex2参照。
NM0081 様々なバイオマスだきプロジェクトに利用できるよう、他の方法論と統合されるii
見直し
NM0038
NM0045-rev
第15回Methパネル会合(4月4−8日)での検討を希望する場合は3月11日までに修正版を提出する必要あり。
不承認
NM0029
NM0054
NM0057
NM0062
NM0067
NM0069
NM0073
NM0074
NM0083
(特になし)
その他
NM0031-rev2 新方法論の再フォーマット版(草案)が出来上がるまで検討延期。
NM0041-rev 適用条件についてMethパネルでの再検討が必要と判断。プロジェクト参加者からはAnnex3の内容について説明が求められた。(Annex 3参照)

  新方法論の承認について
  AM0001の改訂版(草案)については、「HFCF22施設の生産力(”production capacity of HFCF22 facility”)」の定義についてモントリオール議定書の事情を考慮した上で再検討し、修正案をEB19までに提出することが、Methパネルに要請された。
  バイオマスからグリットに接続する電力を発電するプロジェクト(grid-connected electricity generation from biomass project activities)の統合方法論の必要性が合意されたため、AM0004を見直しiii 、EB19までに統合方法論(案)を作成することが、Methパネルに要請された。統合方法論が完成した暁には、AM0004はそれに取って代わられる。
  AM0013の修正案iv (Methパネル提出)が理事会で認められた。EB19までに修正版の提出がMethパネルに要請された。

    その他
  「承認された方法論(AM)の見直し手順(”procedures for the revision of approved methologies”)」についてHans Jurgen Stehr氏(デンマーク)に更なる検討を行い、EB19までに修正案を提出するよう要請した。
  新方法論を検討プロセスの改善方法についてCDM-AP及びMethパネルの両議長が作成したペーパーについて、Martin Enderlin氏(スイス)及びHas Jurgen Stehr氏から修正案が提示され、更なる意見を理事会及びパネルメンバーに求めた。改訂版はEB19に提示される。(担当者:Martin Enderlin氏、Has Jurgen Stehr氏、Rajesh Kumar Sethi氏(インド)、及びJose Domingos Miguez氏(ブラジル))
  「追加性の実証と評価のためのツール(”Tool for the demonstration and assessment of additionality”)」を新方法論の中で利用する場合は、その旨を記すだけで、ツールのテキストそのものを複製する必要はない。なお、ツールの一部を特定のプロジェクト種類のあわせて改訂した場合は、その変更セクションのテキストのみ記載するし、変更箇所をハイライトすること。
  再生可能バイオマスの定義、及び再生可能ではないバイオマスの取扱いについては、吸収源CDMに関するワーキンググループ(AR WG)とMethパネルが合同で提案を出すこととなった。
  第10ラウンドの新方法論申請締め切りは2005年4月19日。
  Methパネルのメンバーが5名交替することから、2005年3月11日〜4月11日の間、候補の専門家を募集する。選考はEB19(2005年5月11−13日予定)の予定。


4.吸収源CDM関連事項
  「吸収源CDMの新方法論提出に関する説明書(”Clarifications regarding submissions of proposed new baseline and new methodologies for afforestation and reforestation project activities”) (Annex 4参照)」新モニタリング方法論を評価するためのスクリーニングプロセスに利用される条件(Annex 5参照)が合意された。
  新方法論ARNM0001及び0002について、AR WGの推薦はMethパネルと相談の上(特に追加性に関する理事会決定の前例を考慮)修正することが要請された。EB19で再検討される。
  第4ラウンドの締切は2005年4月21日。
  AR WGの議長Eduardo Sanhueza氏(チリ)が辞任するため、新しい議長はEB19で決定される。その間、Martin Enderlin副議長が議長を務める。なお、次回のAR WG会合の日程は未定。


5.小規模CDM関連事項
  小規模CDMのプロジェクトカテゴリーと提案された方法論の見直しにあたってCDM理事会の作業を支援するワーキンググループ(SSC-WG)の議長Georg Borsting氏が辞任したことから、Gertraud Wollansky氏(オーストリア)が新議長に任命された。
  Annex 6のとおりAppendix Bへの修正が合意された。今後も排出削減量をより具体的に算出できるよう同Appendixの見直し作業を行う。
  その他、SSC-PDDのためのガイドライン、及びバンドリングされたプロジェクト活動に対する提案を作成するよう要請された。


6.CDMプロジェクト活動の登録
  既に見直し作業が行われた”Project for GHG emission reduction by thermal oxidation of HCF 23 in Gujarat, India”(0001)及び”HFC Decomposition Project in Ulsan” (0003)については、登録が決定した。
  見直し要請が出ていた4件の取扱いは以下のとおり:
プロジェクト活動名 理事会の判断
Graneros Plant Fuel Switching Project (0024) 見直し決定。見直しの範囲はAnnex 8のとおり。
担当者:Hernan Carlino氏(アルゼンチン)・Anastassia Moskalenko氏(ロシア)
Annex 8の内容:
AM0008の要件(クレジット期間は既存施設の耐用年限に限られる)は満たされているか否か。
追加性に関する説明(NEMTRの決定)の有効性、及びNPV分析に利用した燃料価格の正当性。
プロジェクトによる石炭利用の減少がなぜか海運の排出削減につながるのかの説明。
PDDの言語が英語でない点。
La Esperanza Hydroelectric Project Request (0009) 見直し決定。見直しの範囲はAnnex 7のとおり。担当者:Miguez氏・Enderlin氏(Stehr氏・Clifford Anthony Mahlung氏(ジャマイカ)のレビューチームに参加。)
Annex 7の内容:
登録申請のために提出されたPDDにある日付と有効化報告書の中の日付の不一致
PDDの見直し時期と理由、ベースライン設定との関係、及びパブコメへの配慮
CDCFに関係している国からの承認レターの必要性
PDDに記載されている発電所のキャパシティとベースライン説明における、置き換える燃料の構成の不一致
貯水池サイズに関する記載の不一致
プロジェクトのフェーズ1における追加性に関するDOEの評価
免責条項の削除
Cuyamapa Hydroelectric Project Request (0010) 申請時に必要書類(有効化報告に付随する情報等)が全部揃っていなかったこと、及びPDDのAnnexが英語でなかったことから、登録申請却下。再申請されてから、見直しに関する審査を再開する。(なお、登録料は再度支払わなくてもよい。)
Olavarria Landfill Gas recovery Project (0029) 見直し決定。見直しの範囲はAnnex9のとおり。
担当者:Gera氏・Xu氏(Juan Pablo Bonilla氏(コロンビア)・藤冨正晴氏もレビューチームに参加。)
Annex 9の内容:
当該排出量計算方法を選択したことに対する更なる説明が必要。また、計算方法に対するパブコメも配慮しなければならない。
試運転前までに行わなくてはならないこととしてDOEが挙げている内容が、きちんと行われたとDOEはどのように主張するのかの説明。
免責条項の削除。


7.CDM登録簿
  EB19までにCERs, tCER, lCERの移転(CDM登録簿→国別登録簿)関する手順案のパッケージを作成するよう事務局に要請。


8.その他
  資金について
  理事会運営に際して、資金が大幅に不足しているため、各国の貢献が求められる。
  今年度の会合日程
会合 日程・場所
EB19 2005年5月11−13日・ボン(傍聴希望締切:4月20日17時GMT)
EB20 2005年7月6−8日・ボン
EB21 2005年9月28−30日・ボン
EB22 2005年11月23−25日・カナダ(COP/MOPと同時)
  ※ 詳細については、CDM理事会HPを参照のこと。
  http://cdm.unfccc.int/EB/Meetings

以上
  i Indicative letterは、書類審査(desk review)、現地調査(on-site assessment)に合格したOE候補にCDM-APから発行される。
ii 文責者注:他の方法論とはAM0004・AM0015と思われる。第14回Methパネル会合によると”Consolidated methodology for grid-connected electricity generation from biomass project activities”となる予定。
iii 15MW以上の発電能力の場合はコンバインドマージンを適用させ、15MW未満の場合のみシステムの平均を適用させてよい。
バイオマスの取扱いに一貫性を持たせるため、リーケージをどのように考慮するかといった詳しい情報を提供してもらう。
iv ベースライン排出量算出に利用する係数の不確実性によるインパクトや、open lagoonの嫌気状態を維持するために、適用条件を満たしていることを示す追加的な要件を付け足す。